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国立研究開発法人 農業 食品産業技術総合研究機構 九州 沖縄農業研究センタ 実施さ ている方法に準 て,96穴 イクロプ ト FALCON,♯353072 を用い,プ ト

DTX880型,ベック ン コ ルタ にて測定を行 た.

2.6 総ポ フ ノール含量

フ ン-チオカルト法に 分析を行 た.

抽出液 エタ ル濃度が20%を超え い範 適宜希釈し,

希釈液1mlにフ ル試薬 Wako製市販品 10倍希釈液 5ml を加えた後,8分以内に7.5%炭酸 ト ウム溶液4mlを加え,

60分室温放置後,分光光度計 V570,日本分光 765nm 吸光 度を測定した.

お,検量線 没食子酸を用いて作成し,総 フ ル 含量を没食子酸相当量 して求めた.

2.7 ミ ラル

乾燥粉 0.5gを白金製蒸発皿に入 ,電気 ッフル炉を用い 500℃ 灰化した.灰化後,6N塩酸少量を加え,ホットプ ト 上 加熱して蒸発乾固させた.さらに,蒸留水を加え加温後,

6N塩酸を適宜加え,塩酸 最終濃度が0.1Nに る うに定容し た.

Na,K ,原子吸光分析装置 SOLLAAR S-4,サ モエ クトロ ン ,Mg,Ca,P,Fe,Zn,Mn ,高周波プラ 発光分析装置

SPS3520UV-DD,エスアイアイ テク ロ にて測定を

行 た.

3. 結果及び考察 3.1 ベビー ーフ

3.1.1 抗酸化活性と総ポ フ ノール含量

分析に使用した試料 凍結乾燥 結果をTable 1,2に示した.

栽培日数 全て 品種 30日前後 あ ,新鮮物 水分含量 い も90%前後 あ た.

Table 1 供試材料

5/23 4/26 5/23 28

葉 5/23 4/26 5/20 25

6/22 5/4 5/31 28

12/6 10/31 12/5 36

6/2 5/6 5/31 26

10/25 9/29 10/25 27

タ 6/2 6/2 6/21 20

6/22 5/17 6/20 35

7/25 6/24 7/25 32

8/17 7/20 8/16 28

10/25 9/27 10/25 29

8/17 7/20 8/16 28

12/6 11/8 12/5 28

ミ 12/6 11/8 12/5 28

品種名 入手日 播種日 収穫日 栽培日数

Table 2 凍結乾燥結果

ベビ フ 品種に る抗酸化活性 差異を評価するため,

反応機序 異 るH-ORAC法 DPPHラ カル消去法に 測定し た.また,抗酸化活性関与成分 ある総 フ ル含量 測定も行 た.測定結果をTable 3に示した.品種に ,抗 酸化活性お び総 フ ル含量に 大 差が認めら た.特に ッ サラ が,他 品種 比較して非常に高い抗酸 化活性を示した.アイスバ グ,グ ンク スピ 活性が 低 た.

活性 高 た ッ サラ に いて,収穫時期に 活性 に大 差が見ら た ,一元配置分散分析を行 た結果,

有意水準を1%に設定した場合,収穫時期に 有意差がある こ が確認さ た.

さらに,各収穫時期間 H-ORAC値,総 フ ル含量に いてt検定を行 た結果,有意水準1% 有意差が確認さ , 夏季に栽培,収穫さ たも 方が抗酸化活性が高いこ が統 計的に確認さ た.

Table 3 ベビ フ 抗酸化活性

H RA PPH 消去活性 総ホ 含量 (μmol TE /g-FW) (μmol TE /g-FW) (mg/g-FW)

5/23 41.52 9.09 2.38

5/23 54.08 8.37 2.19

6/22 26.39 6.08 1.41

12/6 28.00 5.88 1.39

6/2 20.96 5.25 1.21

10/25 16.20 3.18 0.77

6/2 114.74 31.77 5.19

6/22 117.38 32.10 5.04

7/25 196.69 56.60 8.17

8/17 188.88 54.79 7.43

10/25 89.95 19.67 3.46

8/17 11.41 2.99 0.59

12/6 23.80 5.03 1.24

12/6 33.40 6.35 1.59

品種名 入手日

また,各分析値間 相関を検討した結果をFig.1,2,3に示 した.各分析値間に,非常に高い相関が見ら たこ ら,ベ ビ フ 抗酸化活性 主要成分 して,水溶性 フ

ル類が関与しているこ が確認さ た.また,抗酸化活性 に寄与している成分 ,ベビ フ類 品種が異 ても

同様 物質 い 考えら た.ベビ フ類に

いて ,分析が容易 総 フ ル含量を測定するこ , 抗酸化活性を推測 る可能性がある.さらに,DPPHラ カル 消去活性が,ORAC値を推定する方法 して利用 る可能性も 示唆さ た.

Fig.1 H-ORAC値 総 フ ル含量 関係

Fig.2 DPPHラ カル消去活性 総 フ ル含量 関係

Fig.3 H-ORAC値 DPPHラ カル消去活性 関係

5/23 88.17 6.04 0.1259

5/23 88.76 4.78 0.1180

6/22 92.69 7.03 0.0786

12/6 92.77 3.88 0.0752

6/2 95.01 7.52 0.0539

10/25 94.84 6.85 0.0553

6/2 93.77 9.13 0.0686

6/22 93.29 7.03 0.0722

7/25 91.20 5.89 0.0935

8/17 90.62 5.73 0.0995

10/25 93.50 5.20 0.0686

8/17 94.34 6.25 0.0603

12/6 93.93 4.30 0.0634

12/6 93.21 3.67 0.0704

凍結乾燥粉末 ( % 品種名 入手日

新鮮物水

( %

g新鮮重 相当量( g

3.1.2 ミ ラル

抗酸化活性 食品成分 関連性 有無を検討するため,ベビ フ ネラル分析を行 た.測定結果をTable 4に示し た. フ タス 日本食品標準成分表 比較する , ル系 ラック ル, 葉 ッ ル Mg,Caが多く 含ま ていた.また, タス系 アイスバ グ, ッ サラ , グ ンク スピ ,小松菜系 ピ グ ン , , い もMgが多く含ま ていたが,そ 他 成分 フ タ ス 同様 傾向を示した.

以上 結果 ら,抗酸化活性 ネラル分 明確 関連性に

いて 認めら た.

Table 4 ベビ フ ネラル分

Na K Mg Ca P Fe Zn Mn

5/23 16 510 87 345 44 0.2 0.7 0.60

5/23 6 650 67 236 49 0.1 0.5 0.40

6/22 5 428 48 176 37 1.1 0.4 0.23

12/6 6 436 37 150 37 0.1 0.3 0.34

6/2 5 424 20 64 19 0.1 0.3 0.28

10/25 3 488 23 57 19 0.3 0.3 0.41

6/2 4 447 23 62 27 1.7 0.4 0.56

6/22 5 559 26 56 31 0.7 0.5 0.31

7/25 9 622 38 107 23 1.4 0.4 0.44

8/17 11 732 35 95 24 0.8 0.4 0.79

10/25 5 569 24 54 30 0.7 0.3 0.45

8/17 4 515 28 87 19 0.2 0.3 0.46

12/6 4 388 27 107 47 0.5 0.4 0.26

12/6 3 335 24 144 44 0.8 0.4 0.23 ( 参考 6 490 15 58 41 1.0 0.5 0.34

品種名 入手日

( m g gFW

3.2 ショ ガ 3.2.1 栽培圃場 影響

圃場条件に る抗酸化活性 変動に いて検討した.異 る 圃場 栽培さ たショウ 分析結果をTable 5に示した.

OT25.4 圃場 栽培さ たショウ 活性が他 圃場 も

比較して 低 た.OT25.4 収量が,他 圃場 比較

して4~6割程度 圃場 状態が悪 たこ ら,圃場 状態 に 生産物 抗酸化活性が大 く変動するこ が確認さ た.

こ こ ,同一品目,同一品種 も あ ても,圃場 状 態を改善するこ に 抗酸化活性を高めるこ が る可能 性を示唆している.

Table 5 異 る圃場 栽培さ たショウ 抗酸化活性

H RA PPH 消去活性 総ホ 含量 (μmol TE /g-FW) (μmol TE /g-FW) (mg/g-FW)

カ ( T8 20.05 8.43 1.71

カ ( T8 22.10 10.84 1.86

カ ( T 14.79 4.95 0.87

カ ( T 年産 15.86 5.95 2.00

材料名( 圃場番号

抗酸化活性 関連性を検討するため, ネラル分析を行

た結果をTable 6に示した.日本食品標準成分表 比較する ,

K,P,Feが多く含ま ていた.OT25.4 ネラル分全体 量も 大幅に少 く,内容成分が薄い い 考えら た.

Table 6 ショウ ネラル分

Na K Mg Ca P Fe Zn Mn

カ ( T8 3 446 29 15 52 1.0 0.3 1.20 カ ( T8 3 394 21 17 38 2.5 0.3 1.17 カ ( T 2 179 12 6 19 0.2 0.1 0.85 カ ( T 年産 3 437 31 14 35 1.1 0.3 4.57 カ ( 食品成 6 270 27 12 25 0.5 0.1 5.01 材料名( 圃場番号

( m g gFW

3.2.2 乾燥方法と加熱処理 影響

乾燥方法や加熱処理に る抗酸化活性 変動に いて検討し た.乾燥方法 違いに る分析結果をTable 7に示した.t検定 を行 た結果,有意水準1% 乾燥方法 違いに H-ORAC値 に有意差があるこ が確認さ た.また,総 フ ル含 量に 有意水準5% 有意差があるこ が確認さ た.DPPHラ

カル消去活性に有意 差 認めら た.

Table 7 乾燥方法 異 るショウ 抗酸化活性

H RA PPH 消去活性 総ホ 含量 (μmol TE /g-FW) (μmol TE /g-FW) (mg/g-FW) カ (凍結乾燥 15.47 4.90 1.31

カ ( ℃乾燥 12.13 5.02 1.26

材料名(乾燥方法

加熱処理 影響に いて検討した結果をTable 8に示した.15 年産 ショウ ,加熱するこ に 抗酸化活性が増加する こ が統計的に確認さ た.また,収穫直後 貯蔵後 ショ ウ 抗酸化活性が高いこ ら,貯蔵中に抗酸化成分 増加 や変化等が起 ている可能性が推察さ た.

い 結果も統計的に 有意差が確認さ たも ,そ 差 わ あるこ ら,今後さらに検討を重 る必要があ る.

Table 8 加熱処理 貯蔵が抗酸化活性にお す影響

H RA PPH 消去活性 総ホ 含量 (μmol TE /g-FW) (μmol TE /g-FW) (mg/g-FW)

カ ( 20.05 8.43 1.47

カ ( 年、加熱 22.10 10.84 1.84

カ ( 14.79 4.95 1.24

カ ( 年、加熱 15.86 5.95 1.30

材料名( 収穫年・ 処理法

3.3. カンショ 抗酸化活性におよぼ 加熱処理 影響

カンショ 各部位別お び加熱処理に る影響に いて検討 した結果をTable 9に示した.

カンショ 抗酸化活性関与成分 皮 部分に多く含ま てい るこ がわ た.また,加熱処理に 抗酸化活性 増加が 認めら た.増加 程度 , 焼 加工 も 蒸し 加工 方が大 たが,わ 差 たこ ら,さら る検 討が必要 ある 考えら る.

Table 9 加熱処理が抗酸化活性にお す影響

H RA PPH 消去活性 総ホ 含量 (μmol TE /g-FW) (μmol TE /g-FW) (mg/g-FW)

( 皮・ 生 50.73 13.64 1.07

( 皮付き・ 生 11.46 3.23 0.46

( 皮な し・ 生 5.10 1.05 0.30

( 皮な し・ 蒸し 8.96 3.25 0.45

( 皮な し・ 焼き 7.11 2.61 0.37

材料名( 部位・ 処理法

4. 今後 計画

ベビ フに いて ,7品種に いて抗酸化活性 評価を 行い,そ 品質特性を明ら にするこ が たが,特に抗酸化 活性 高 た ッ サラ に いて,引 続 ,時期別,年次 別 変動に いて検討する.また,他 品種や新た 品種に い て 検討も併せて実施する.さらに,圃場や栽培方法等 違いが お す影響に いても検討してい たい.

ショウ に いて ,貯蔵中に抗酸化活性が変動するこ が示 唆さ たこ ら,貯蔵期間 関連性に いて明ら にしたい

考えている.

さらに,カンショを中心に他 释菜類に いても,加熱処理 抗酸化活性 関連性に いて検討を加えたい.

謝辞

本研究を行うにあた ,試料 提供をしていた いた(有)ワタ フ ム臼杵農場 農場長 西岡亨祐氏に心 お礼申し上 ます.

参考文献

1 佐藤和憲:ベビ フ 需要特性 周年供給ニ へ 対 応,释菜情報 2016

2 中原採種場(株)HP:ベビ フ 3 HORTI HP:ベビ フ ?

4 食品総合研究所他:H-ORAC分析法標準作業手順 2013 5 九州沖縄農業研究センタ :DPPHラ カル消去活性測定法

2009

6 九州沖縄農研報告: フ タス DPPHラ カル消去成分 2014

7 文部科学省他:日本食品標準成分表 2010

8 沖智之,佐藤麻紀, 永優,境哲文,菅原 美,寺原典彦,

須田郁夫,有色サ イモ DPPHラ カル消去能 ORAC 活性 酸素吸収能 ,日本食品科学工学会 ,56 2009

9 Watanabe et.al.,Analytical Sciences 2012

10 佐藤明子,渡辺純,後藤真生,石 高释 祐子,Oxygen radical abosorbance capacity法に るスモモ 抗酸化活性評価,

日本食品科学工学会 ,57 2010

11 山梨県工業技術センタ 研究報告:地域特産物 抗酸化力向 上に関する研究 2011

12 渡辺純,沖智之,竹林純,山崎光司,津志田藤二郎,食品 抗酸化能測定法 統一化を目指して,化学 生物 2009

13 津志田藤二郎,標準 る抗酸化能測定法 選定 抗酸化 指標 表示に いて,食品 開発 2010

14 大脇進治,食品 抗酸化指標 ORAC 分析 そ 展望,食品 開発 2010

食 品 機 能 性 に 関 す る 研 究

―抗 酸 化 活 性 関 与 成 分 に い て ―

佐 释 一 成 山 本 展 久 徳 田 正 樹

食 品 産 業 担 当

Research of Function of the Food

-Analysis for Antioxidant Activity-Participating Components-

Kazunari SANO, Nobuhisa Yamamoto, Masaki TOKUDA Food Industry Section

要 旨

農 林 水 産 物 や 加 工 食 品 差 別 化 高 付 加 価 値 化 バ ッ ク タ し て , ま た , 機 能 性 表 示 食 品 届 出 に も 必 要 る , 機 能 性 関 与 成 分 分 析 技 術 を 確 立 す る こ を 目 的 に , ベ ビ フ 等 を モ ル 試 料 し て 抗 酸 化 活 性 に 寄 与 す る フ ル 類 分 離 定 量 を 試 た . フ タ ス 類 特 徴 的 成 分 あ る チ コ 酸 を 多 く 含 , ア ラ 科 植 物 各 成 分 含 有 量 高 く い も , 多 く 種 類 フ ル 類 が 含 有 さ る こ が 分

た . ま た , シ ョ ウ ン ロ ル ン ロ ル 定 量 分 析 可 能 性 に い て 検 討 し た .

1. じめに

食 品 表 示 を め て , 消 費者 に 分 やす い 表 示 へ 改 正 を 目指 し て 消 費 者 庁が 中 心 て 取 ま めが 行 わ , 成27年4 1日 に 食 品 表 示法 新 食 品 表 示基 準 が 施 行 さ た . こ に , 成 分 表 示が 義 務 化 さ る も に , ハ ル 高 い も 科 学 的 根 拠 に基 い て 食 品 効 果 効 能 標 榜 が 可 能 に る 機 能 性 表示 食 品 が 新 たに 規 定 さ た .食 品 に 機 能 性を 表 示 す る ため に , 関 与成 分 同 定 定量 分 析 が 必 須 て お , 県 内 食 品 関連 企 業 に る 機能 性 表 示 食 品開 発 を 支 援 する た め に ,様 々 機 能 性 関与 成 分 分 析技 術 を 蓄 積 し, 分 析 環 境 を整 備 す る こ が求 め ら る .

今 回, 県 内 に 農 業参 入 し た 企 業 が生 産 す る 農 産物 抗 酸 化活 性 を 評 価 する こ に ,商 品 差 別 化や 商 品 価 値 向 上 を 図 ,企 業 経 営 安 定に る こ を 目 的 した 研 究 課 題 連 携 し , 抗 酸 化性 関 与 成 分 分 析 に 取 組 こ し た.

今 年度 , ベ ビ フ 等 を モ ル 試 料 し て成 分 分 離 同 定 , 定 量分 析 に い て 検討 を 行 た .

2. 方 法

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